LPWA(Low Power Wide Area)

2023年08月02日 IoT
LPWA(Low Power Wide Area)

LPWAとは?

LPWAは、Low Power Wide Area(低消費電力広域)の略称で、低消費電力で長距離の通信を可能にするネットワーク技術のことです。この技術は、IoT(Internet of Things)デバイスやセンサーなど、バッテリー駆動の機器が大量に接続される場合に効果的です。LPWAネットワークは広い範囲をカバーし、低コストでデータ通信を提供します。主なLPWA技術には、ZETA、Sigfox、LoRaWAN、NB-IoT(Narrowband IoT)などがあります。

LPWAの活用例

スマートシティ

LPWAは、道路交通、公共照明、駐車場などのインフラの監視と制御に使用されます。センサーデバイスが都市の様々な場所に配置され、データを集め、遠隔地から効率的に制御できます。

農業

LPWAを使用することで、農場の状況をリアルタイムでモニタリングできます。土壌の湿度、気温、光量などを測定し、農作物の健康状態を把握し、適切なタイミングで灌漑や肥料の投与などの処理を行うことができます。

環境モニタリング

LPWAセンサーデバイスを使用して、森林火災の監視、水質のモニタリング、大気汚染の追跡など、環境の変化を監視し、早期に対応することが可能です。

スマートメーター

LPWAは、電力、ガス、水道メーターなどのスマートメーターの通信に使用されます。データをリアルタイムで集め、遠隔地から効率的に読み取ることができます。

ロジスティクスとサプライチェーン

LPWAを使用して、貨物の追跡、在庫の監視、物流プロセスの最適化を行うことができます。これにより、物流業界の効率性が向上し、コストが削減されます。

安全とセキュリティ

LPWAデバイスは、監視カメラ、セキュリティシステム、防犯装置などと連携して、建物や施設の安全を強化します。

ヘルスケア

LPWAを使用して、高齢者や慢性疾患を持つ患者の健康状態をモニタリングすることができます。ヘルスケアプロフェッショナルがリアルタイムでデータを収集し、適切なケアを提供できます。

資産トラッキング

LPWAは、貴重品や重要な資産(コンテナ、車両、機器など)の位置を追跡し、盗難や紛失を防止するために使用されます。

これらはLPWAの一般的な活用方法の一部ですが、実際にはさまざまな産業や用途で活用されています。LPWA技術の普及により、より効率的なシステム構築とIoTデバイスの広範な導入が可能になっています。

当社では、LPWA技術の1つであるZETAのアライアンスに参画しており、様々なWGを行いLPWAの可能性や活用についてスタディしています。また、当社の導入事例としまして、LPWAを活用した、ゴルフ場様向けの貯水タンクのモニタリングや、学校法人様向けに熱中症対策として、お子様の背丈に合わせた高さでセンサーを設置し、照り返しや路面状況など、校内の環境を考慮したWBGT値や温度、湿度を測定することで発症リスクを軽減することに貢献しています。

事業開発部 中村 寛